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工作部

工作部はガイア連邦共和国軍参謀本部の部署のひとつである。ネオポリスの軍本部ビルに設置されている。共和国軍におけるΩ−NETのエキスパート集団であり、同時に連邦内でも屈指のハッカー部隊である。部内に工作課、整備課、管理課を抱える。現部長はルイス・レーガー大佐。主な任務はΩ−NETを介した諜報活動及び防諜活動である。時折、連邦警察の対サイバー犯罪部署から捜査協力を求められることもある。

部内各課の位置付けとしては、整備課が機材整備を、管理課が作戦の予定や成果の管理を担当する。工作課は実働部隊であり、3〜8人で一組の小隊単位で作戦行動に従事する。工作課の小隊は士官のみから構成される。なお、参謀本部内では工作課の小隊を「班」と呼称するが、陸軍や首都防衛軍の「班」とはニュアンスが異なるので、それらの軍から転属してきた者は最初戸惑うことが多いようだ。

1-bitダイビングは通常2人が一組となって行うため、小隊編成で最も多いのは、小隊長1名(中尉または大尉)の下に4人程度の士官(少尉または中尉)という編成である。この基本的な編成では、小隊長が作戦全体の指揮を執り、2名のダイバーによって作戦を遂行するということになる。第二班であるノエル・トート小隊の編成人数が3名というのはかなり異例であるが、作戦遂行能力に劣らない(どちらかというと他班よりも上である)ために、今のところ再編成の予定はない。

本部ビル内に作戦行動用のコンピュータルームを持つ他、そのすぐ上の階にある軍用SiNEホスト「Gabriel」の運用も任されている。Gabrielの運用管理はもともと軍務省事務局の管轄だったのだが、機材トラブルなどに対応しているうちに、いつの間にか工作部の管轄ということになってしまったらしい。なお、実際にその業務を行っているのは整備課である。

Gabrielは軍内の様々な事務作業や情報交換等に利用されるホストであるが、工作部に運用が任されてからは、工作課の訓練用シミュレータモジュールが追加されるなど、半分くらいは工作部の私物になっているというのが軍内での評判である。しかしながら、彼らのために弁護しておくと、訓練用シミュレータは工作課向けのものだけではなく、陸海空軍用のものも搭載・活用されており、それらも工作部の発案によるものである。ただ、QUEEN SYSTEMのマスコットを模した対話型マスコットキャラクターモジュール「ガブリエル」については、制作した当時の整備課員が「趣味です。言い訳はしません」というコメントを残したと言われている。もっともガブリエルの評判はかなり良く、現在も愛され使われ続けている他、本部ビル2階の史料館などで一般向けに配布されている共和国軍紹介パンフレットや兵員募集広告などに幅広く登場しており、今や共和国軍全体のマスコットとして認識されるに至っている。